えりこの日々おもうこと

香川県高松市で子どもたちの居場所づくりや学習サポートをおこなう団体まなびやももを設立し運営しています。学校に行きにくい、行きたくない、不登校中の子どもたちも安心して過ごせる場所を目指して日々活動中です。このブログは自分が思ったことや考えたことの記録として書いています。思ったことをつらつらと。気軽に読んでください。

自分の優先順位をあげること

いつの間にか、前のブログから9か月以上経っていました…。

 

最近、えりこさんのブログ読んでます!と言ってくださる方に出会い、改めてうれしいなぁと感じています。

日々思うこと、だけど更新はゆっくりです。文通をしているように、気長にゆっくり待っていただけると嬉しいです。

 

私が住んでいる香川県高松市もやっと寒くなってきて、冬がくるなぁと実感しています。

 

近所のうどん屋さんのあたたかいかけうどん。ほっとします。

 

そんな私が最近、意識して実践していることは「自分の優先順位をあげる」ということです。

 

私はADHDASDで、その特性からも時間感覚をつかむことが苦手です。

他にも苦手なことがたくさんあります。実は今年、いろんな検査を受けたり、カウンセリングを受けたりして、自己理解を深めている途中です。その話もまたいつかできたらいいなと思います。

 

いろんな苦手なことがあるのですが、なかでも「自分の時間をつくる・守る」ということがとても苦手です。

 

 

仕事をしていると、頭のなかにいろんなことが浮かんできて「あれもやりたい!」「これもやらなきゃ!」「そういえば、○○も気になってたんだよね」と頭の中は常に過活動傾向。

 

一度、デスクワークを始めると今度は過集中で、休憩することを忘れて何時間も仕事をしてしまったり。

 

一方、聴覚過敏もあって、環境が整っていないと集中しにくいので、ノイズキャンセリングのイヤフォンを使っていたりします。集中できないと、思い通りに仕事を進めることができなかったり、ストレスから体調を崩してしまうことも。

 

いやぁ、本当に難しい。

でも、自分の脳とうまく付き合っていくためにも、自己理解を進めています。

 

そんな感じで、時間をマネジメントすることが苦手なので、一日、一週間、一か月、一年間のスケジュールを理解して、バランスよくこなすことが不得意です。

 

例えば、仕事を13時から21時まですると、帰宅したころには体力を使い果たしていますし、余力を残せない。家事はもちろん、ご飯を食べたり、お風呂に入ったりすることが頭のなかの予定には入っていません。帰宅と同時に体中のスイッチがオフになってしまいます。

 

するとどうなるかというと、食事は買ってきたものや冷凍、レトルトなどで済まし、寝落ち。体の疲れが取れないまま翌日になって、急いでシャワーをして、また仕事に繰り出すという状況になります。

 

居場所でこどもたちとごはんやおやつをつくるのは大好きです。

 

元々整理整頓や掃除が苦手なことも相まって、家のなかは雑然とした物だらけの空間に。ひと昔前に芸能人のお宅公開などで汚部屋とかゴミ屋敷の特集があったのですが、まぁそんな感じになってしまいます。

 

でも、本当はきれいで物の少ない空間が落ち着くし大好きなんです。

美術館や図書館のような雰囲気が好きでよく行くんですが、展示されているものや閲覧できるものはもちろん、その空間が好きなんですよね。余計なものがなくて、静かで、整っていて、心も頭もざわざわしない、というか、はぁ久しぶりに息ができた~という感じです。

 

高松市美術館は私のパワースポット。

 

 

温泉も大好きで、人の少ない時間帯に行ってのんびり過ごすのが好きです。

 

自宅はその逆で、荒れ果てていて、それを目の当たりにするたびに「自分はだめだなぁ」と落ち込んでしまうのです。

 

 

ある日、意を決してお掃除のプロにお手伝いを頼んでみました。

どんどん部屋がきれいになっていって、涙がでるほど嬉しい。(それでもまだ物は多い…)

 

それに触発されて、自分も掃除したかったところをやってみようという前向きな気持ちになれて、より快適な空間になっていきました。

 

シャワーばかりでしばらく浴槽に浸かっていなかったお風呂も掃除できて、今では毎日、一日の終わりにお風呂につかることができています。これがもう至福の時で、掃除できてよかった~と心底思うんです。

 

自分が心地よいと思う時間を過ごせることがこんなにもうれしいなんて。

 

ある人と上記のような話をしていた時に言われたことは「自分の優先順位をあげること、してみたら?」ということでした。

 

食事をしたり、家を掃除したり、お風呂に入ったり、生活の基盤や心身のコンディションを整えるために必要なことは自分のタスクとして一日の予定にセットしてみること。たまには、人の力も借りながらやってみること。

他にも通院することだったり、休暇を予定に組み込むことだったり。

 

私は今、33歳なんですが、30歳過ぎてようやく自分のために生きていいんだと思えるようになってきました。そのなかでも苦手だった「自分を大切にすること」に少しずつ取り組んでみようとしている今日この頃です。

 

また違う人に「えりこさんは、ずっとももに立っていてほしい。必要なひとだよ。」とも言われました。

 

私自身、6歳で父を亡くし、父は当時27歳でした。人はいつ死ぬかなんてわからないんだなと子どもながらに感じ、どこかでいつ死んでもいいように悔いのないように生きようと思って生きてきました。

 

ところが最近、「おばあちゃんになっても、ももでこどもたちとわいわい過ごしていたいな。」と思うようになってきたんです。

生きることに欲がわいてきたというか、そんな未来を描けるようになってきたというか。

 

その欲のためにできることの第一歩として「自分の優先順位をあげること」に向き合い始めているんだと思います。

 

仕事や家族やいろんなことの後回しに自分がなってしまうのではなく、自分を優先して、体調や生活も大切にしていきたいなと思います。

 

そして、私は不器用で要領もよくないし、できないこともたくさんあるから、周りに助けを求めることも恥ずかしがらずにやっていけたらいいなと思います。

 

わたし、これがどうしてもできないんですと、自分のことを理解したうえで、ここ手伝ってもらえませんか?と素直にリクエストをすることを練習していきたいと思います。

 

そして、自分が我慢すればとか、自分が頑張ればとか、自分のことは後回しでもいいと思ったときは、本当にそうなのかな?と一旦立ち止まって考えられるようになるといいな。

 

自分を大切にすることが、きっと周りの人を大切にすることにもつながっていくと思うから。まずは自分から、できる範囲で始めようと思います。

 

 

と、いつもの如くまとまりのない文章になってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます。

 

日に日に寒さが厳しくなっていきますが、どうかあたたかく心地よい夜がみなさんにも訪れますように。

 

 

 

 

 

ヤングケアラー

元ヤングケアラーのひとつのケースとして読んでもらえたら嬉しいです。

 

 

私は幼い頃に父を亡くしたため

母は朝から夜遅くまで一生懸命働いてくれていました。

 

小学1年生の頃から、母が仕事の間は弟の世話をしていました。弟が泣き止まず困って母のパート先に電話をしたことがあります。

"忙しいから帰ることなんてできないよ。お姉ちゃんなんだからお願いね。"

 

中学生のとき、再婚してステップファミリーになり年の離れた弟が生まれました。

 

両親は一生懸命働いてくれていました。

 

私は高校が終わると歩いて保育園に弟を迎えに行き、買い物をして電車で帰宅、夜ご飯を作って一緒に食べ、お風呂に入って寝かしつけをしていました。

 

ついつい、一緒に寝落ちしてしまうこともありました。課題が終わっていないと困るので夜中に目覚めて勉強したこともたくさんあります。

 

20代になって、親やきょうだいが病気になったとき、病院の付き添いや生活の介助をしていました。働いていても、急に親の調子が悪くなり病院に行ったり、何かの手続きが必要になり窓口を回ったりする必要があり、お仕事を休むこともありました。

 

同世代の人で、親の介助や介護で休みを取る人はあまりいないので、職場にはなかなか理解してもらえませんでした。

 

"迷惑をかけてごめんね。"

"大丈夫。家族なんだから。"

 

小さい頃から弟たちの面倒を見ていたため、面倒見がいいね、大人っぽいねと言われることがありました。

 

しんどいなと思うこともあったけど

家族だから助け合うのが当たり前だし

弟たちは大好きだし

親は大切だから

自分もがんばらないと!と思っていました。

 

 

ふとした時に、この生活がずっと続くのかな?と不安になったり、疲れて勉強や日常生活がうまくいかないなと焦りを感じることもありました。

 

でも、私にとって家族のことを誰かに話すのはとっても勇気が必要なことです。私が誰かに家族のことを話すことは、家族のプライバシーや尊厳をないがしろにしてしまう気がしていました。

 

なぜそう思うようになったのかを考えてみると、保育園や幼稚園、小学校低学年のとき、おしゃべり好きな私は、家庭であったことを先生になんでも話してしまってよく怒られていたからかなと思います。

 

"なんでも話すのはやめて。はずかしいでしょ。

周りの人になんて思われるか。"

 

そんな感じで話す親の顔はとても悲しそうでした。そうか、なんでもかんでも誰かにお話したらダメなのか。それは家族が悲しむことにつながることもあるんだな、と思いました。

 

 

大人になって

社会に出て

新しい家族ができて

自分は自立した一人の人間のはずなのに

いつも家族の事情を優先していて

気がついたら疲弊してしまっていました。

心身共に調子を崩してしまうことも多々ありました。

 

大人になって、最近ヤングケアラーという言葉が広まって、「もしかして、私ってヤングケアラーだったのかな?」とようやく気付くことができました。

 

そして少しずつ信頼できる人に自分の経験やしんどさを話すようになりました。

 

当時つらかったこと、今も続くしんどさ

答えの出ないモヤモヤ

そんなことを話すととても気持ちが楽になりました。

 

だから、わたしはまなびやももで出会うこどもたちに伝えています。

 

一人で抱え込まなくていい

つらい気持ちを口に出してもいい

休んでもいいし逃げてもいい

誰かを頼っていい

 

自由になってもいい

幸せになってもいい

夢をあきらめなくてもいい

 

自分を大切にしてもいい

 

 

今はヤングケアラーではない人も、家族の病気や障害で急にケアラーになる場合もあるかもしれません。

 

そんな時もまた、誰かに頼っていいんだということを思い出してもらえると嬉しいなと思います。

 

 

香川県高松市にある「まなびやもも」では、こども若者の居場所づくりや相談、学習会や体験活動などをおこなっています。不登校発達障害、ひとり親やステップファミリー、ヤングケアラーなど多様な背景に育つこどもたちが、安心して過ごせる居場所、信頼して相談できる関係を大切にしています。

 

個別でゆっくりお話をしたり、楽しく遊んだり、自分のペースで過ごすことができます。

 

もし、あなたが(元)ヤングケアラーかもしれないと悩んでいたら、ぜひ気軽にLINEやメールをしてみてください。そしてあなたのペースでお話を聞かせてください。

 

もし、あなたが、(元)ヤングケアラーかもしれない子ども若者を知っていたら、こんな居場所があるよと教えてあげてください。一緒に見学や相談に付き添ってくださっても嬉しいです。

 

 

家族にバレたらどうしようと不安な人もいるかもしれません。秘密は守ります。あなたのいのちと生活が大切です。

 

 

希望に応じて市役所や専門の支援機関へおつなぎしたり、同行支援をしたりします。

 

 

元ヤングケアラーの先輩がいます。ひとりじゃないんだと思ってもらえると嬉しいです。

 

 

居場所づくりや相談をはじめ、子ども若者支援はすべて無料で利用することができます。 

 

まなびやもも ホームページ

https://manabiya-momo.jimdofree.com

 

まなびやもも 公式LINE

https://lin.ee/h1SptdS

 

まなびやもも インスタ

https://instagram.com/manabiya_momo_kagawa?igshid=YmMyMTA2M2Y=

 

まなびやもも ツイッター

https://twitter.com/manabiya_momo

 

厚生労働省 ヤングケアラーについて

https://www.mhlw.go.jp/young-carer/

 

香川県高松市 ヤングケアラーについて

https://www.city.takamatsu.kagawa.jp/smph/kurashi/kosodate/sodan/yangukeara-.html

 

 

ぷるすあるは こども情報ステーション

(精神障がいやこころの不調、発達凸凹[デコボコ]などをかかえた親とその’子ども’を応援するサイト)

https://kidsinfost.net

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お花とあきらめた部活と体験格差

 

昨日、実に3年ぶりにお正月のお花を生けました。

 

生け花は大好き。たまーにしかできないけれど、スマホもいじらず、他ごとも考えず、ただ目の前の花をどう生けるかに集中する。

 

一つひとつの花や枝、葉、実をよく観察してイメージをふくらませる。

近くから、遠くから、あるいはぐるりと回って360度から、個と集を行き来する。

 

だんだん集中力が増してきて、リズムが出てくる。イメージをどんどん膨らませて足したり引いたり。時に先生やほかの人と一緒にながめたり。いろんな流派ややり方があるけれど、基本自由に楽しもうという感じで気楽に。

 

あっという間の1時間。

今回のお正月のお花はこちら。

 

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ふわっと華やかで愛らしい花

ポロンと踊るように広がる葉

凛と伸びて胸がしゃんとする枝

 

楽しそうで

元気がでる感じに仕上がりました。

 

途中、どうなるのかな?うまく仕上がるかな?と不安になるのですが、あぁでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返し、あとは自分の直感を信じてみる。

 

個性爆発系のお花となりました。

 

 

あぁー、気持ちよかった!

なんて清々しく心地の良い時間なんだろう!

 

心もほくほく。よかったよかった。

 

さぁ、今年も残りわずか。この後も、ももに戻って頑張ろう!と意気揚々と車に乗り込みました。

 

 

車を運転しながら頭に浮かぶのは、大好きな生け花にふれると必ず思い出すほろ苦い経験。

 

大学生の時、華道部に入って活動していました。バスでキャンパスを行き来して週に1回のお稽古に通う。花材は毎回お花屋さんに取りにいく。お稽古が終わって、元のキャンパスに戻り帰宅する頃には22時を回ることもあったけど、とっても楽しくて大好きな時間でした。

 

でも、部活がある日はアルバイトに行けず、展示会や文化祭の前後は準備で週の半分以上を部活にかける必要がありました。

 

文化祭も実行委員をするぐらい楽しくてやりがいもあって、何より他の部活の先輩や同級生たちと制作物を作ったりイベントの司会をしたりするのがとっても楽しかったのを覚えています。

 

本当は4年間続けたかったけど、実際に所属できたのは1年ほどでした。

 

華道部では花材などの材料費が毎月必要になることや、展示会や合宿では別途費用が必要になります。

部活をしていると、アルバイトに入ることができる頻度も減り、一人暮らしをしながらアルバイトでやりくりしていた私は困ることが多くなりました。

 

その事情を先輩に相談すると、実は年間で10万円以上の諸費用が必要だということがわかりました。このままでは生活が成り立たなくなってしまうということで、退部することになりました。

 

先輩からは親に頼んでお金どうにかできないかな?と言われたり、黙ってたらお金持ちのお嬢さんに見えるのになと言われたり。ショックなこともありました。

 

華道部の友人の話を聞いていると育った環境も通ってきた学校も、家族での過ごし方も何もかも違っていて、自分だけ取り残されてポツンとたたずんでいるようでした。

 

 

部活をやめることになったと親に話したとき、華道部はお金持ちしか続けられない部活だったみたいとつぶやきました。それを聞いた親はとても辛そうでした。余計な一言を言ってしまったと思いましたが、気持ちが荒んでしまっていたのだと思います。

 

部活をやめた後、アルバイトを増やして掛け持ちし、朝は始業前にファストフード店で、夜は塾でバイトばかりの日々でした。

 

リーマンショックの時期で、元々経済的に不安定な我が家も例に漏れず家計はピンチに。学費が払えず、分納に延納の手続きを繰り返し、どうにかギリギリ卒業することができました。

 

同じように分納や延納の手続きをするために学生課で顔を合わせていた友人は経済的な理由で退学し働いていました。

 

部活やゼミ合宿などプラスアルファで費用が必要なものには参加できないこともありましたが、私は大学に通い続けることができること自体、とても有難いことだと思いあきらめていました。

 

同級生が部活を4年間継続し、その間に経験したこと。

私はアルバイトに必死で、毎月の家賃や学費、食費もギリギリ、なんども退学の危機が訪れては泣きながら学生課の職員さんに相談に行ったこと。もちろん友達には話せない。

 

悔やんでいるつもりはなかったけれど、思い出すとまだ心にささくれが残っているのかなと感じます。

 

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000082214.html

 

先日、公益社団法人チャンスフォーチルドレンから発表されたこどもの体験格差についての調査です。

 

結果①:経済的に厳しい家庭の子どもの約3人に1人が、学校外の体験機会が何もない(=体験の貧困)

 

結果②:物価高騰により、特に経済的困難を抱える家庭で子どもの体験機会が減少している

 

結果③:現在の経済状況が厳しい保護者ほど自身が小学生だった頃の体験機会が少ない

 

ということが調査により明らかになりました。

 

 

"子どもの「体験活動」は、子どもの学習意欲や主体性などの社会情動的スキルに影響をもたらすとされ、文部科学省でも重要な教育政策として推進されています。"

 

こどもだった当時は、親は精一杯頑張ってくれているのだから贅沢やわがままを言ってはいけない、と思っていたし、そう思うことで自分を納得させていたのかなと思います。

 

今、私たちまなびやももが取り組んでいることは、どのような背景に生まれ育つこども若者も豊かな社会資源につながることができるようになることを目指しています。

 

不登校を中心にひとり親、発達障害精神疾患や経済的困窮、ヤングケアラーや外国ルーツなど多様なこどもたちが集い居場所を利用しています。

 

居場所のなかでスポーツや音楽、創作活動をしたり、美術館や遠足に行ったりしています。大学のゼミのように定期的に集まり近況報告をしたり文化祭に向けた話し合いをしたりする文化芸術ゼミも開いています。

 

困難な状況により生じる不利益や体験活動、文化的活動の機会の減少を、こどもたちが仕方がないとあきらめなくていいように、親が自分のことを責めなくてもいいように、私たちにできることはまだまだあります。2023年も前進できるように頑張っていきます!

 

 

えりこ

 

 

 

 

まなびやもも(一般社団法人もも)

 

こどもたちに多様な体験を届ける活動を応援してくださる大人が一人でも増えるとうれしいですし、大変励みになります。

 

https://manabiya-momo.jimdofree.com/

 

ボランティアやご寄付での支援ができます。

こども若者を支える仲間を募集しています。

ぜひよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

なによりもうれしいこと

メリークリスマス!

 

まなびやももでは12月19日(月)からクリスマスウィークがはじまり、毎日のようにクリスマスを楽しんでいます。

 

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今日は12月24日(土)まなびやもものこども食堂「りこのキッチン」の日でした。

 

りこのキッチンはOBOGのりこちゃんと一緒に立ち上げたこども食堂。ボランティアの中心はこども若者です。しかも2周年!すごい!

 

みんなで一生懸命、調理やプレゼントの準備をしました。

 

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来てくれたこどもたちとスノードームづくりのワークショップもしました。ちいさな手と真剣なまなざしに心は鷲掴み。

 

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ご寄付もたくさんいただきとてもありがたいです。

 

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ももからも、こどもたちにはお菓子の詰め合わせを、ご家族にはホッと一息ついてもらえるようにホットドリンクとビスケットを準備しました。

 

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たくさんの笑顔がこぼれて、たくさんのハグがうまれて、また来年元気に会いましょうねと手を振るそんな数時間でした。

 

久しぶりに手伝いに来てくれた若者もいて、再会が嬉しすぎました。

 

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雪の降る寒い日から始まったこの一週間はスペシャルな毎日で、会いたいなぁ会えたらいいなぁと思っていた人たち(こどももおとなも)と次々に会える日が続きました。(厳密にいうとここ数週間なんですけどね。)

 

うれしくてうれしくてたまらなかったんですが、今日、限界を迎えました。

 

私はうれしい。

まだ、クリスマスイブなのに泣けてくる…。

 

 

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月曜日 居場所ではスノードームを作って大苦戦!試行錯誤したり協力したりしてやっとお気に入りが完成!

自然に支える手にほこほこしました。

勉強に取り組むまっすぐな姿にも。


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火曜日 学習会のあとはクリスマスプレートづくり。ゆきだるまのおにぎりやいちごのサンタをつくったね。こまかい作業も頑張って愛くるしいお顔がたくさんできました。昨日より頼もしい背中を感じました。


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木曜日 もものバーでクリスマスパーティー。献立を決めてレシピを調べて14時から買い出しをしました。丹精込めて作った煮込みハンバーグは美味しいおいしいと大人気!頑張って作ってよかったね。

ミニトマトでサンタを作ったり、パンケーキでクリスマスケーキを作ったり。サンタさんがプレゼントを持って登場して盛り上がりは最高潮に。ピコピコうごくサンタの帽子には、ほっぺが痛くなるぐらい笑ったね。

 

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金曜日 ゆったりおだやかなお昼の時間。卓球したりまんがを読んだりおしゃべりしたり。ちょっと疲れたらどら焼き食べてあったかいお茶飲んで。同じ空間にいるんだけど、それぞれが好きなことをしながら過ごす時間がとても優しくて大好きです。

 

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小学生はスノードームをつくりましたね。

あの頃、1年生だったみんながもうすぐ6年生。いつも素直で元気なみんなが大好きだよ。

 

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この一週間、特に感じたのは3つ。

 

一つ目は、みんな本当によく頑張っているということ。自分では何もできていないとか、人と比べると全然とか、もしかしたら思う人もいるかもしれない。でも、本当にできることをできるときに精一杯。やってるんだよね。私はその姿を近くで見守ることができることを誇らしく思っています。

 

二つ目は、みんな大好きだよということ。ひとり一人とゆっくりお話ししたり、遊んだり、何かにチャレンジしたり、ごはん食べてみたり。いろんな面を知り、良いところもそうじゃないかもしれないところも、全部ひっくるめてあなただし私だから、あぁ大好きだなぁと思う。

 

そして最後は、みんなありがとうということ。こどもたちも若者も、ご家族も、ボランティアさんも、スタッフも、地域で応援してくださる方も、先輩も、離れた場所から見守ってくれている方も、本当に本当にありがとうって心から感じています。みなさんの優しさに、朗らかさに、温かさに、真摯さに、私は、ももは支えられています。本当にありがとうございます。

 

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"ひまやったし寄ってみた。

会えるかなと思って来てみたよ。

…(にんまり)

ちょっと聞いてほしいんやけど。

今日はなにしよー。"

 

どんな一言も、言葉がなくても

私はあなたに会えてうれしい。

 

いいことは一緒に喜ぼう!お祝いしよう!

うまくいかんなぁってことは一息ついてから一緒に作戦考えよう。

しんどいなあってことは、頑張ってきたよねってハグを送ろう。

 

喜びも痛みも分けあっていきたい。

ゆるやかにつながり続けよう。

あなたはひとりじゃないよ。と伝えたい。

 

どんなときも、ここには、ももがあるからね。と言えるように、ももを守りたいし育てたい。

 

 

改めてそう思ったクリスマスイブでした。

 

また会おうね。

ゆっくり話そう。

話さなくてもいいや。

LINEや手紙もいいもんだしね。

待ってるよ。

 

どんなあなたも大好きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2022年度も始まりました!

こんにちは。もものえりこです。

 

実に7か月ぶりの更新となりました。

全く「日々思う事」になっていないですね。

 

「今年思う事」

ぐらいにした方が気持ちが楽になるかも・・・と思いつつ

 

 

今日は近況について書いてみたいと思います。

 

2022年度も無事にまなびやももの活動を継続することができます!

ありがとうございます!

 

日々応援してくださるみなさんのおかげです!

 

 

毎年、次年度の計画や予算獲得にトライしていますが本当にひやひやするものです。

子どもたちと、仲間たちと作ってきたこの場所を途絶えさせたくない。しんどいときもうれしいときも、どんなときでもふらっと立ち寄ることができて、信頼できる大人がそこにいるという場所を守り育てていきたいという思いで取り組んでいます。

 

ももの活動をしていると、本当にいろんな背景を持つ子どもたちに出会います。

 

不登校不登校ではないけど登校に不安がある、発達特性やその傾向がある、家庭のなかがしんどい、単純に楽しい居場所が欲しいなどなど

 

そこでももに興味を持ってくれて勇気を出して問い合わせたり連絡をくれて、実際に見学や面談にきてくれるって本当にうれしいことです。

 

その人のペースでお話してほしいなと思っているので、初回の面談では基本的なことや好きなこと・趣味などのお話は聞きますが、それ以外のことはご本人の希望があったときにお聞きするようにしています。

 

だから、初めて会った時にいろんなことを根掘り葉掘り聞かれたらいやだなぁという方も安心してお越しくださいね。

 

ももって不思議な場所なんです。

夕方からは学習塾も開いているのですが、昼間や夕方に居場所も開いていて、ゆるっと、特に目的がなくても来ていいし過ごしていい場所です。

 

でも、必要な時、希望する時はちゃんと信頼できる大人がいていつでも話をすることができます。

 

勉強したい人は勉強できるし、なんか遊びたいなという人はボードゲームなどしてもいいし、ちょっと私の話聞いてよという人は気が済むまで話して帰ればいいんです。疲れた時はちょっと昼寝して帰ることもできます。

 

もちろん、学習会や文化芸術ゼミ、体験活動など目的のあるイベントもあります。

それも興味がある人が自分で選んで参加してくれたら嬉しいなと思います。

 

 

そんな感じで、ゆったりと今年度もみなさんをお待ちしていますよ~!!

 

そしてこれは昨年度の途中からなんですが、仲間が増えました!

大学生や社会人のスタッフが増えてよりカラフルなメンバーになっています!

ボランティアさんもどんどん増えてきているので大家族感があります。

 

こどももおとなもまざって学んだり遊んだりごはんを食べたり

そんな光景が大好きです。

 

未完成で未熟でちょっと頼りなさそうに見えるけど

誰よりも子どものそばにいる

そんな自分で在りたいなと思います。

 

 

だんだん、終わり方が分からなくなってきたので、こんな感じで今日は終わりたいと思います。

 

一度書き出すと、すぐにでも次のブログを書きたくなるのはなぜだろう・・・(みなさんもそんな経験ありませんか?)

 

次の更新がいつになるのかわかりませんが、今日も読んでくれてありがとうございました!!

 

ではでは~!

 

 

 

 

 

助けてって言う勇気

全然更新できず、前回のブログから早いもので5ヶ月以上経ってしまいました。

 

自分用の日記のようなものなので、もし読んでくださっている方がいらしたら、気長にのんびり待ってもらえるとありがたいです。

 

 

さて、すっかり秋の風が吹く季節になりましたが、みなさんはお変わりありませんか?

 

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私は最近、体調を崩していました。

持病の偏頭痛が続き思うように動けなくて、はがゆい時期が続いたのですが、ももをなくしたくはないと思い、身近な人たちに「助けて!」「力を貸して!」と言うことにしました。

 

最初はやっぱり勇気が必要でした。

とても信頼している人に対しても弱っている自分を見せること、さらけだすことはやっぱり少し勇気がいりました。

 

でも、その勇気を出して言ったヘルプを聞いて本当に助けてくれた人がたくさんいました。

 

居場所のボランティアとして平日オープンの日を支えてくれたり

塾の講師を一緒に探してくれたり、講師として参画してくれたり

優しい味の手料理を差し入れしてくれたり

離れのDITの時も実は半分以上寝込んでいたのですが、地域の方や利用してくれている人のご家族が手伝いに来てくれたり

 

 

それはもう本当に心強くて嬉しくて

ありがとうと心から思いました。

 

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最近では少しずつ回復してきたのですが

油断するとまた体調を崩してしまいます。

 

でも、ももに居たいしみんなに会いたいし

ももに来れない人のところにも会いに行きたいし

 

私はやりたいことばかり。

でも思うように動けない。

 

どうすればそれができるかな

一人一人の命と向き合うために

どうやったら自分の体や心も大切にすることができるかな

 

と悩んだ挙句、出てきた答えはやっぱり「助けて!」と仲間たちに頼ることでした。

 

いいよ!と集まってくれた人たちは一緒に悩み、どうしたらいいかたくさん考えてアイデアを出してくれました。

 

何度も話し合って笑ったり泣いたりしながら本当の思いを聞いてくれました。

 

頑張りたいけど頑張れないときだってある

頑張りたいけど頑張れないことだってある

そんなもんだよ

よくやってるよ

と言ってくれる人たちがいて

 

弱っている自分をそのまま受け止めてくれる人たちがいて

 

じゃあみんなで何ができるか考えようよって言ってくれる人たちがいて

 

私は本当に恵まれているなぁと思いました。

 

 

いつも、「ももは私とたかひろだけではできないことばかりで、たくさんの人たちに支えてもらっています。」と言うことが多いのですが

 

本当にその通りで、凹凸夫婦は2人でやっと1人前。

それでもやりたいことがあるから。

絶対楽しいから!

あきらめられないことがあるから。

ちょっと助けてほしいんです。って言いながら今までやってきました。

 

子どもたちと関わることは本当に楽しいです。

毎回、ひとり一人の子どもと話したり遊んだり泣いたり笑ったりご飯食べたり色んなことがあります。

いつのまにかその子を応援したくなる不思議な力を子ども自身が持っています。

私は子どもたちと関わることが大好きです。

 

地域の中にいる、本当は子どもたちのために何かしたいんだけどなぁ〜なんて思っている大人たちを巻き込んで、その子がそのままでいられる楽しい場や信頼できる関係性を育んでいくのが私たちの役目です。

 

もし、その子が実は困っていることや悩んでいることがあって、誰かに相談したいなと思ったとき、愛情と少しばかりの知識や技術を持った信頼できる大人が近くにいたら、勇気を出して「助けて!」って言えるかもしれません。

 

 

一生懸命頑張っているあなたも大好き

頑張れないときがあるあなたも大切

どんなあなたも大好きで大切なんだよ

 

 

そんなメッセージが少しずつ子ども若者たちに届いていくといいなぁと、自分が「助けて!」を言ってみて改めて思いました。

 

 

絵本サポーターをさせてもらっている「ぷるすあるは」さんの「生きる冒険地図」にもヘルプを出す練習というページがあります。

 

 

ヘルプを出していいんだよ

こんな風にヘルプを出す方法があるんだよ

安心して話せる、信頼できる大人はここにいるよ

 

と子どもたちに伝え続けていきたいなと思います。もちろん子どもに加えて大人たちもそうですね。どんな人にも、助けて!って、ちょっと手伝って!って言える環境があったらいいなぁと。

 

 

身近な方からこんなメッセージをもらいました。

 

人は他人に迷惑をかけないと生きていけない

だから助け合うんだ

 

無理しすぎないでくださいね

頑張りすぎないでくださいね

 

 

今日も私はいろんな人に支えられて生きています。ありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

ETIC.花王社会起業塾を修了しました

 

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本当に中身の濃い9ヶ月間でした。社会起業塾の学びを振り返ってみます。

 

( https://kigyojuku.etic.or.jp/2020/09/16/9月から始まる半年間の社会起業塾本科プログラム/ )

 

 

1 メンタリング

メンタリングは社会起業塾の醍醐味のひとつだと思います。社会起業塾の期間、チャンス・フォー・チルドレン今井さんやケアセンターやわらぎの石川さんをはじめとするメンターの方々やETIC.の方々から何度もいろんな問いをいただきました。これらの問いのおかげで、これから10年間のビジョンやミッション、戦略など、組織のことを考える時間をえることができました。

 

参加当初は、問いをうまく受け取れなくて、なかなか噛み砕けなくて、頭が真っ白になる時もたくさんありました。  

本質を問う言葉は私の心を揺さぶり、「本当にしたいことは何なのか」「そのために様々な困難にも立ち向かっていく覚悟はあるのか」と問われていたのだと思います。

 

自分にできないこと、苦手なことを受け入れていく。その部分は、パートナーや仲間に協力してほしいと頼む。そのかわり、自分が自信を持ってできることにはプロフェッショナルとしての自覚を持ち、精一杯挑んでいく。それでいいんだ、と気付かされました。そしてそれが一番難しかったです。 

 

( https://kigyojuku.etic.or.jp/2020/10/01/起業塾キックオフセッション第3・4回目の特別講座/ )

(二人とも干からびそうな顔で写っています)

 

 

2 一人ひとりの子どもと向き合う

社会起業塾が始まって、今まで出会ってきた子どもたちとそのご家族に、もう一度向き合ってみたいと思いました。

日々、一人ひとりとの関わりを大切にしながら、ももでの授業や居場所などに取り組んできました。それこそが私がしたい「自分らしく子どもと関わる」方法だったからです。この機会に子どもたちに聞いてみました。ももってどんなところ?私たちってどんな印象?予想以上に私たちの思いが届いていることに驚いたし、とてもうれしかったです。

 

また、卒業したOBOGにも連絡を取ったりしました。現在の状況から、ももに来ていたころの話まで。久しぶりに話す子どもたちはもう若者になっていました。学校や職場、家庭で新たな課題を持つ人もいます。みんな新しい環境で精一杯がんばってきたことが伝わってきました。中学校、高校、専門学校、大学、就職などライフステージが変わるにつれ、悩み事も変容します。

 

久しぶりに会えてよかった。話せてよかった。ももがあってよかった。と言ってくれる卒業生や今来てくれている子どもたち、そのご家族の言葉に励まされ支えられてきました。

 

一人ひとりと向き合うこと。

そっとそばにいること。

卒業しても緩やかな関りを持ち続けること。

 

ももで私たちが絶対におろそかにしない。大切にしていることを改めて見つけることができました。

 

( https://kigyojuku.etic.or.jp/2020/12/02/起業塾中間レビューを開催しました/ )

 

 

3 ふたりの関係性

私たちは夫婦でまなびやももを立ち上げ、小さくても自分たちにできることから始めようと活動してきました。

 

昼は無料で利用出来る居場所を夜は有料で学習スタイルが選べる塾を祖父母の家だった民家を時間で区切ることで、民間でも出来る、継続できる居場所をつくる。 

当時はこの方法しかなかったから、これをやってみたんですが、私の思いに夫である貴大が付き合ってくれている、支えてくれている、そんな感じでした。

 

事業に関してぶつかり合うことはしょっちゅうでしたが、そんな時はいつもお互いのせいにしていました。

 

理解してくれないから協力してくれないから思いがないから深く考えるのが苦手だから、とお互いの悪いところに目を向けて責任転嫁してしまうクセがありました。

 

 

4 コーディネーターとの面談

社会起業塾では、コーディネーターの川島菜穂さんに面談をしていただいて、モヤモヤを吐き出したり、思考の整理をしていきました。川島さんとの面談で、夫婦でのパートナーシップについて深めていく時間をとっていただき、本当に本音でぶつかり合うことができるようになりました。事業のパートナーとして、改めてパートナーシップを結ぶことができました。 

事業のパートナーとしてお互いの尊敬しているところを認め合い役割分担をして信頼し任せることそこに感謝の気持ちを必ず添えること。

 

なんでも話していたけれど、やっぱり話しにくいことはたくさんありました。これまで生きてきたなかでの困難や、身近な人のことなど。やはり勇気がいることでした。

 

でも、それをゆっくり自分の言葉で伝えることで、貴大は一つずつ理解してくれたし、協力もしてくれました。そこで本当に安心してなんでも共有できるようになったのだと思います。

 

 コーディネーター川島さんには、自分たちの軸づくりをとてもサポートいただきました。

 

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(去年の夏、番野さん、川島さん、猿渡さんがまなびやももに来てくださりました!)

 

 

5 理事のお二人

そして、次の決断は仲間を増やすこと。

私たちは集団行動が苦手で、組織のなかでは息苦しさを感じてしまうタイプです。

 

仕事も長続きしにくいし、そんな私たちが仲間をつくっていくことができるのだろうかと不安でいっぱいでした。

 

二人で手前弁当でもいいと思っていましたし、それも悪いことではないと思います。

 

ただ、二人で出来ることには限界があるし、得意不得意もある。

 

ちょうど社会起業塾中に一般社団法人に法人化したので、理事になっていただいた真鍋さんや和栗さんに、もっと色々相談してみよう。

 

今こんなことで困ってます。これが悩みでどうしたらいいか迷ってます。とぶつけてみることにしました。

 

お二人は私たちの思いや失敗をどーんと構えて受け止めてくださり、私たちには無い視点でアドバイスをしてくれます。

 

社会起業塾のプログラムのなかにあるVBM(仮想理事会)にも多忙ななか協力していただき、仲間として参加してくれました。

 

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6 インターンのお二人 

一方、ももの塾や居場所では、もっとこうしたい!こんなことができたらいいな!今これが必要だ!と感じたり、目の当たりにすることがたくさんありましたが、いやいや、二人ではこれ以上無理。

 

とストップをかけることが多くありました。

本当はしたいのにできない。

どうしたらいいのか?

 

やることを減らして二人で出来ることをしていくか

 

仲間を増やして出来ることを増やしていくか

 

 

そこで、以前より協力してくれていたと思っていた上井さんと湯藤さんにアプローチすることにしました。

 

お二人ともぜひ!と快諾してくれて、仲間になってくれました。

 

上井さんは元々、居場所に遊びにきてくれていて、子どもたちにごはんを食べる居場所を作りたい!という同じ志を持ってくれました。そこで、「りこのキッチン」という、ももの子ども食堂を立ち上げ、プロジェクトリーダーとして活動してくれていました。

 

湯藤さんは、塾の先生として子どもたちに教育の面から関わってくれていました。またボランティアで居場所や体験活動に来てくれることもありました。

 

そんなお二人に、運営にも携わってもらうことになりました。事業について話し合ったり、一緒に体を動かして準備をしてもらったりすることで、お互いの持つ思いや背景をさらに知っていくことができました。

 

余談ですが、ETIC.では毎回プレゼン資料を作り、メンタリングの際に発表します。

「何言ってるのかわかんない。」と言われ続け、自信を失いまくっていましたが

ある日、二人の前でそのプレゼンをすると、「知っています。知っていて、共感しているから、二人の力になりたいから、ここにいます。」ときょとんとした顔で言われて大笑いしたことがあります。

 

 

もっと二人のそのままでいい。いつも通りでいい。

大丈夫、私たちには伝わっていますよ。

と言ってくれたことはずっと心に残っています。

 

そんなこんなで、仲間になってくれた二人にはカッコ悪いところもたくさん見せてきました。それでも、大丈夫、大丈夫。とフォローしてくれて3月の修了まで駆け抜けることができたのだと思います。

 

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7 ご協力いただいているみなさん

そして、2020年の12月から始めた子ども食堂 りこのキッチンには10〜20代の若者を中心にたくさんのボランティアさんが集まるようになってきました。

 

気づけばあっという間にボランティアさんは20人、30人となりました。

地域の企業様がスポンサー協力をしてくださることや、他団体の方からお米や食材を寄付していただくことも増えました。

 

 

応援してくれる人が増える中、ももは一体何がしたいの?と問われることも増えた気がしていました。

 

 

不登校の子どもたちに向けた居場所づくりや学習支援をするのが、ももの目的ではないのか?

あれもこれもと風呂敷を広げ、小さな山をたくさん作り、誰が幸せになるのか。

事業基盤(収益)がまだ不安定なのに、非営利の活動が続けられるのか。

 

先輩方や身近な人からも心配していただきこのような声が届くことがありました。どれも大切なことだと思います。

昔の私たちなら、やっぱり無理なのかな?やっぱり出来ないのかな?と不安になっていたかもしれません。

 

 

でも、私たちのビジョンやミッションを社会起業塾のなかで見つけることができたので、それを信じて前進することができました。

 

私たちのビジョンは

"生まれ育つ環境に左右されず、自分の未来に希望が持てる社会"

 

そして私たちが担うミッションは

"すべての子ども若者が安心して自分の力を発揮できる地域のプラットフォームをつくる"

ということです。

 

社会起業塾も終盤に差し掛かり、貴大と私は二人でどんな絵を描いていくか何度も何度も話し合いました。

不安になったり、自信をなくしそうになったりすることもあったけど、やっぱりこれだ!と出来上がったのが、小規模多機能コミュニティ、私たちは「草原の学校」と呼ぶ理想です。

 

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もものルーツは教育支援にありますが、このミッションを果たしていくためには、教育に加え、心身の健やかな安定や、食や住の暮らしの安定も不可欠です。そしてゆるやかな人とのつながりも。

 

学校に行っていても、そうでなくても、誰もが豊かな社会資源にアクセスできる状態を目指します。

 

小規模=家庭的で小さな建物

多機能=食べたり、学んだり、相談したり、眠ったり、一つの建物に2つ以上の機能がある

コミュニティ=のびのびと自由に、自分の足で移動できる距離にあるまち

 

というイメージです。

 

そして、居場所は場所があれば成立するものではなく、そこに人がいて、成り立つものではないかなと思います。

 

 

最初は二人で始めた「もも」も、たくさんの仲間が集まってきてくれています。

一人ひとりがお互いを認め合い、大切に思いながら活動しています。

 

ボランティアの方々も、自分には何ができるかを考えながら参加してくれて、いろんな企画を提案してくれることもあります。そしてお互いを尊重する心を持ってくれています。

その一つひとつが本当に嬉しくてうれしくて。

 

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私たちはまだまだ失敗することもあるけれど、そうしながら成長していっている実感があります。それを見守り、信じて応援してくれる人がたくさんいます。本当に心からありがとうという気持ちでいっぱいです。

 

 

私が社会起業塾で学んだことは"教育そのもの"なのかもしれません。

 

一人ひとりと向き合って

心の真ん中に問いかけて

信じて背中を押すこと

そして伴走しつづけること

 

 

土の中でくすぶっていた種に

水や栄養をたっぷり与えて

あとは自分の力で根を張り芽を出すのを待つ

芽が出てきたら、よく観察しながら水をやり声をかけて

本来の力で花を咲かせるのを信じて待つ

 

そんなプロセスを生徒として、実体験として学んだのだと思います。

 

( https://kigyojuku.etic.or.jp/2021/03/10/最終報告会が行われました!/ )

 

 

8 社会起業塾の仲間

コロナ禍でオンライン開催となったことで、地方で活動する私たちにも学びの機会が巡ってきました。とても貴重なことだと思います。

どこに住んでいても、豊かな学びの機会を享受することができることは、オンライン化が進んだことだけでなく、出来るだけ対面と変わらずプログラムを実施できるように努めてくださったETIC.の方々のおかげだと思います。本当にありがとうございました。

 

川北先生には当事者の代弁者になるべく、地域の先輩方や東京の先輩方とお繋ぎいただき、実際に訪問させていただいたり、相談に乗っていただいたりするご縁を作っていただきました。
また当事者の代弁者となれと、見ているようで見えていない部分、当事者理解について改めて気付きをいただきました。

 

花王さんにはいつも優しく声をかけていただきながら、2人だからこそ出来ることがあるはず。OBOGとのつながりもいかして成長してほしいと、たくさんの先輩方にもご協力いただきました。花王社会起業塾をはじめとする先輩方、ありがとうございました!

 

 

また、同期として社会起業塾に参加した塾生たちは全国の様々な土地でユニークで熱い思いを持って活動していています。

様々な背景に育つ子ども若者たちと関わることが多いので、これならあの人に相談してみよう!と思える人がいてくれるのはとても心強いです。

 

そして、香川県内外でも、オンラインでも、相談にのってもらったり、はげましてもらったりしたみなさん。本当にありがとうございました。

身近なところで、ももの始まりから知ってくださっているみなさんは、なんだ何だ?!と心配しつつも、背中を押してくれました。

地域で応援してくれる人たちがいることは何よりもの支えでした。

 

そして地域の協力者の方々が、ももの応援団であり、子ども若者たちの応援団になってくれることが一番嬉しいです。

 

 

昨年から続くコロナ禍で子ども若者の状況は大変しんどいです。家族もしんどいです。そんな状況だからこそ、学校や家庭に加えてほっとできる居場所をつくっていきたいし、ニーズから始まるサポートに取り組んでいきたいと思います。

 

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(新しい取り組みも始まっています!)

 

このタイミングで社会起業塾に参加出来たことは、本当に本当にありがたく、意味のあることでした。

迷ったり落ち込んだりすることもあるけれど、いつでも立ち返る芯ができました。

 

関わってくださったすべての方々に感謝します。

本当にありがとうございました。

そしてこれからも、どうぞよろしくお願いいたします。